Workers "Lot 801 Straight, White, 13.75 oz, White Denim"
以前、一度作ったホワイトデニム。
タテは真っ白、ヨコは生成り。糸は、WORKERS 完全別注、「ワタから選んだ」米国綿・ EMOT(イースタン・メンフィス・オーリンズ・テキサス)中長綿。
「昔のコーンミルはどんなワタ使ってたか?」。メンフィスの穀物商社さんに行って実際に聞きました。
「基本、米国産の綿の混綿。なぜなら、当時はコスト的に中国から輸入するメリットがまだ少なかった。単一綿にしない理由は、万が一、その年にそのワタが取れなかった時に代替が出来ないから。さらに、同じ米綿といってもいくつかブレンドすることで色や品質を安定させていた」そうです。
ということで、 それ以来WORKERS も米国産の綿、「EMOT」で糸を作ってもらっています。
前回作ったホワイトデニムと違い、今回、織布(生地を織る工程)は世界のカイハラさん。残念ながら作業工程は見せてくれませんでした。(隣で、日本一大きい ブランドの生地作ってるんだから当たり前ですが)さすが世界のカイハラ。セルビッジなのに欠点部分が少ない!
ホワイトデニムはインディゴやブラックに比べて固く感じます。サイズは、きつすぎないゆとりあるサイズを選んでください。
縮みの激しい「キバタデニム」なので縫製後、洗い・大型の乾燥機にかけできる限り縮めた状態で納品します。
地味な変更点はリベット裏。今回からWORKERS の刻印が入りました!!!約100 万かかりましたが、これで死んでも悔いが無い・・・かな?

ホワイトは写真が撮りづらい!真っ白ではなく、タテは白、ヨコは生成りのホワイトデニム。
フロントはボタンフライ。

刻印入りボタン。

見せませんが、コインポケットは耳使い。コインポケットの左右を後から折っているので、なお、ポケット口が見えません。
これも、古着見ると色々な折り方があったようで、私は見せない仕様が好きで先にタテ、後から左右を折ってもらってます。

100万かかった(なんかい言うのか)リベット足。YKKさん曰く「基本、作りたくない。だから莫大なロットを一括で引き取ってもらうというと、たいていみんな諦める」そうですがあきらめきれず・・・死ぬときに「リベット足、作りたかったなぁ・・・」と思いたくなかったので。

ボタンの足も、トップは大き目、ヒヨクは小さめを作ってみました。ビンテージでこんな仕様がある「らしい」です。
(もう、一部レプリカ界隈の「僕が一番ビンテージ詳しい選手権」は疲れたので、「らしい」ぐらいにしておきます)

二本の爪をカバーする台座に丸みがあるタイプ。もともとは、二本の爪だけだったのが、それだと抜けやすいからカバーがつくようになった・・・という話のようです。
爪だけタイプはビンテージカバーオールで実物を見せてもらったことがありますが、確かに抜けそうでした。

ブルーライン入りセルビッジ。こう見ると、白糸が多く見える表側と、生成り糸が多く見える裏側の色の差が良くわかります。

背面は801/802で違いのわかりやすいところ。まずは801から。革パッチ+隠しリベット有りが801。

二本爪、見えませんが皿型のリベットを使った隠しリベット。UFO型もあるのですが、皿型のほうが表にアタリが出すぎないのが好きで皿型を使っています。

地味に悩んだのが革パッチ。ホワイトデニムなので革から色が出て「移染」するとNG。そこで、革ラベル屋さんから色移りが少ない革を何種類か取り寄せテスト。
その中で、革の風合いを残しつつ、色移りもほとんどしないものを選びました。次に刻印。革のベースの色が通常の明るい色とは違うので、赤で印字するより焼き印のほうが合う。そういえば、古着でも焼き印パッチあったよな・・・と思いだし、今回は焼き印。
が、焼き印は通常の色バージョンと刻印するコマを共用できない。なので、同じデザインですが新たに刻印コマを作り直しました。

カラー物はフラッシャーデザインを変えて。さらに配色も「ホワイトといえば」な雰囲気に変えました。

今回のホワイトはピスネームあり。深いネイビーのピスネーム。

802は紙ラベル+隠しリベット無し。

後ろポケットを裏から見ると、隠しカンヌキはありますが、その下にリベットがありません。

真ん中が少し盛り上がったベルトループ。これも諸説あって、オリジナルは本来の幅よりちょっと広い裁断生地を縫って、真ん中が「盛り上がってしまった」という説があります。
それをデザインととらえ、わざわざ「中盛りラッパ(金具)」を作ってしまうあたりが、日本人の気質です。
リベット裏もそう、フロントのステッチを一部、裏から縫ったりするのもそう。すべて、全体的に「のぺっと」した感じにならないよう。古着を昔見たときの立体感というか、豊かな雰囲気。あの雰囲気を出したいがためにこういう、細かすぎる部分に凝る。
それを、実物になるべく同じように・・・という「レプリカ」という考え方もあれば、その要素を抜き出して「ここはこれ、あそこはこれ」とデザインに活かす、WORKERSのようなやり方もあります。 どちらにしろ、20世紀最後の日本で勃興した、奇妙な服飾文化です。
勃興の原因は、それだけ、日本が「平和」である意味「貧しくもあり」「豊かでもあり」だったからではないかと思います。
まず、平和でなければ、このようなある意味「どうでも良いこと」に価値は見出しません。
次に「貧しくもあり」は、ミシンにしろ、織り機にしろ、設備更新があるときからそれほど強烈に行われなくなった。
「豊かでもあり」は、そんな風に古い設備を使って、ゆっくり、細かな部分にこだわったもの作りをしても買ってくれるエンドユーザーが少なからず居た。
日本人の気質。平和、戦後復興、好景気からの不景気、そういう微妙な条件のもとに出来上がったのだろうなと最近想像します。そんな時代を生きられて、製品を企画できる私はラッキーです。
素材 13.75オンス・米綿100%・ホワイトデニム
附属 刻印入りタックボタン・リベット・移染防止革ラベル
縫製 主要部綿糸・一部、環縫いの下糸はコア(中心部に強度のある化学繊維糸に綿糸を外部に巻いた糸)を使用
MADE IN JAPAN
30 ウエスト77.0�� 股上(前26.8cm,後36.6cm) レングス80.0cm ワタリ幅30.8cm スソ幅20.0cm
32 ウエスト82.0�� 股上(前27.0cm,後37.0cm) レングス80.0cm ワタリ幅32.0cm スソ幅21.0cm
34 ウエスト87.0�� 股上(前27.2cm,後37.6cm) レングス80.0cm ワタリ幅33.2cm スソ幅21.5cm
36 ウエスト92.0�� 股上(前27.4cm,後38.1cm) レングス80.0cm ワタリ幅34.5cm スソ幅21.5cm
Workers
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。