Workers K&T H MFG Co "Cruiser Vest, Grey Homespan Tweed"
ビンテージのクルーザーベストを街着として着やすくアレンジした一枚。
腰の大型ポケット、フロントの三日月型ポケット。フロント・バック共に裏地付。本来、ハンティングで獲物を入れたり、 道具を入れて両手をあけるための「道具服」。これを着やすい素材で作りバッグ代わりに。
実際、アメリカ取材にはカバン屋のルボナー松本氏がずっと着ていたのが印象的。左右ポケットには携帯、デジタルカメラ、ハンカチ。三日月ポケットに万年筆を挿すのが松本氏らしさです。さらに、内ポケットも左右にあるので収納力は抜群。これ1 枚でカバンを持たずに出かけられます。（鞄屋さんに鞄要らずって言ってはいけないのですが）

Grey、Brown はウール100% のホームスパン。ヨコ糸をブラック、 タテ糸にグレー・ブラウンの色糸。ブラック×色糸により色のトーンが落ち着いています。8 番とかなり太めの糸、英国 シェットランド島の羊毛を50%、オーストラリアメリノウールのカールが強い部分を50％で混紡した糸。英国羊毛独特 のガリっとした風合いと、メリノウールのカールして跳ねる風合いを合わせてガリガリすぎないように。バランスを考え て作ったオリジナル生地です。形はカジュアルですが、素材がクラシックかつ少しドレスより（ドレスの中ではカジュア ルですが）。あえて、Maple Leaf Trousers のようなきれいなパンツに合わせるのもよいと思います。

ビンテージのハンティングベストをアレンジして作りました。まずVゾーン。比較的狭く、かつ直線的。HETTRICKのベストがバランスとしては近いものがあります。

ネームはあのアウトドアのクラシックなものをモチーフに。

フロントの三日月ポケット、その開口部に打った補強のカンヌキ。
フロントから入る荷室は出口が他にありません。絶対に取られたく無い物、かつ出し入れを頻繁にしないもの。たとえばパスポートとか、そういった物を入れるのに最適な荷室。

フロントの三日月、こんな風にがばっと開いて物が中に入ります。

脇のタブルポケット。左右、つながっているポケットを真ん中のステッチで仕切っています。と、ここまで書いて気づきました。これが一室で大きいものが入るというのも魅力的なので、またそれは来期試してみましょう。

裾のライン、左右への流れていくいわゆる「カッタウェイ」は強くない、中庸なライン。

フラップのコバステッチ。フラップの形も、微妙にRが二重につけてあるのがわかるでしょうか。私の型紙を弾くソフトは曲線、イラストレータと同じベジェでコントロールするのですが中々思った通りの形になるまで苦心しました。ただ、出来上がってからは「こんなにきれいに裁断、縫製で出るのか？」と思いましたがさすが工場。きれいに出てます。

前面に裏地があり、左右には内ポケット。内ポケットは片側にボタン付き、片側はボタン無し。仕様を変えることで、一着に複数の機能を持たせようという考え方です。

素材 表地：ウール100％・ホームスパンツイード
　　 裏地：コットン100％ツイル
附属 ナットボタン
縫製 総スパン糸
未洗い製品, MADE IN JAPAN

サイズ38 肩幅35.0cm 身幅52.0cm 着丈61.0cm
サイズ40 肩幅36.0cm 身幅56.0cm 着丈63.0cm
サイズ表

Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。